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偏光顕微鏡は、通常の顕微鏡の照明側に偏光子、接眼レンズ側に検光子がある顕微鏡です。液晶のように透明だけれども複屈折性のある物体を可視化するのには絶大な威力を発揮します。液晶観察を念頭に偏光顕微鏡および顕微鏡に関係するいくつかの細かい話題を取り上げます。 |
分解能とNA |
顕微鏡でどれだけ細かい構造を観察できるかは、対物レンズの開口数により定まっています。開口数と分解能を関係づける複数の理論がありますが、ここでは、一番直感的に理解できるアッベの理論にそって、顕微鏡の分解能と開口数の関係を示します。 |
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通常の偏光色図表は、屈折率が波長に依存せず一定であるとしたものです。しかし、液晶物質の屈折率分散は比較的大きく、偏光色もOPDがある程度以上の大きさだと標準的なものとは異なってしまいますし、また、ベレックコンペンセータを用いた測定でも誤った評価をしてしまいます。偏光色およびコンペンセータによる計測に対する分散の影響を議論します。 |
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液晶試料の複屈折は比較的大きく、通常のセル厚では観察に十分なOPD値となりますが、膜厚が非常に薄い場合や、配向方向によっては、OPD値が小さくなることがあります。こうした低OPD試料の観察する方法を紹介します。 |
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